北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第6章 衣・食・住

第2節 食生活

3 ハレの日の食物

団 子
米の粉をこねて丸めたものをふかす団子は、小正月のマユダマダンゴのほか、初午・彼岸(土産団子)・盆(同)・月見・オカマサマの日・葬式(枕団子・四十九の団子)などに作り、仏事関係の行事には作られることが多いようである。マユダマダンゴはマユ(繭)やサツマイモなどの形にして、ナラや梅などの木に飾って家中の神様に供える。これは、年神様は一二個など、まつる神によって数が決まっているものもある。この団子は、後で焼いて食べたり、翌日の小豆粥に入れて食べる。また、麦がよくとれるように、麦団子もいくつか付けることがあった。この麦団子は、高尾の丸山地区にある地蔵の祭り(八月二十三日、地蔵の灯ろうといい、地蔵に灯ろうをつける)にも参拝者に配った。麦団子は黒くてボソボソしているが、甘味があったという。人が死んだらすぐに玄米を粉にひき、枕飯などと一緒に枕団子や四九の団子を作る。さらに、ヒトナノカから七日ごとに四十九日まで団子を作るが、葬式のときにひいた粉を残しておいて少しずつ混ぜて使う。

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