北本市史 民俗編 民俗編一覧
第6章 衣・食・住
第2節 食生活
3 ハレの日の食物
スミツ(ヅ)カリこのほかに、節分の豆、冬至のユズ・カボチャなど、ほとんど特定の行事にしかみられないものがあるが、初午のスミツカリもその中の一つである。これは、竹製のオロシで大根を荒くおろしたものに炒った大豆を加えて醤油で煮たもので、比企郡・大里郡の一部を含む埼玉県の東半分で初午の際に作られるものである(『埼玉県史別編一』)。大豆は皮を取り除いて二つ割りにし、節分にまいた残りの豆も加える。スミツカリは、赤飯などと同様に、藁のツトッコに入れて稲荷様に供える。