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第7章 人の一生

第1節 産育

初 山

写真5 浅間神社初山参り(東間)

初山のことをハツセンゲン(初浅間)といい子どもが初めて迎えた七月一日に、母親や姑が子どもを抱いて浅間様にお参りする習俗である。
朝日地区のOさん(大正五年生)は、実家から贈られてきた一つ身の着物を着せて東間の浅間神社の初山に子どもを連れていった。浅間神社に行くと、祈願料や護摩料を納めて、子どもの名を書いて護摩を焚いてもらい、男の子は額の左、女の子なら額の右の方へ丸い印を捺してもらった。印面は、富士山のような山を形どり「神宝」の文字が彫られていた。浅間様では、お札とウチワを頂き仲人や親元に、一本ずつウチワを持っていった。
戦前までは、ほとんど姑が連れていったが、今日では若い母親が参拝に訪れる。

図1 印面 神宝

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