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第7章 人の一生

第1節 産育

三つ身の祝い・帯解き
男の子も女の子も一、二歳は、一つ身の着物といって背縫いのないものを着せるが、三歳になると背縫いのある三つ身の着物を着せてお祝いをする。秋の十一月十五日のアキアガリの日は、御強(おこわ)を蒸して氏神様にお参りしたり、御強を里へもって行った。これらの着物は、実家の母親が三歳になるとお祝いに届けて来た。女の子が七歳になると帯解き(オビトキ)のお祝いをする。四つ身の着物を実家からもらい、親類中を呼んで折り箱に尾頭付きの鯛などの御馳走を出したり、餅をついて近所や親戚へ配ったりもした。

写真11 帯解き

(昭和10年ごろ)

男の子は、「五つのオビトキ」といって五歳、女の子は、「七つのオビトキ」といって七歳でお祝いをしたという。
今日では、各地の神社で七五三が華やかに行われているが、戦前は七五三などはあまりやらず、七歳、五歳、三歳と揃ったときぐらいであった。そのときは、実家の親を呼んでお祝いをした程度であった。

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