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第9章 年中行事

第1節 正月行事

4 六日までの行事

ハツモウデ(初詣)
除夜の鐘がなって新年を迎えると、すぐに初詣に出かける。最近では、大宮の武蔵一宮氷川神社をはじめ、遠方の名社に出かけることも多いが、本来は地元の氏神様にお参りすべきものであった。

写真10 両大師の初参り

(下石戸上・真福寺)

荒井では、初詣にムラの鎮守の須賀神社に参拝するのが一般的であった。中には、大宮の氷川神社に参拝するようになった家もあったが、ある年子供の具合が悪いことがあり、その家もその後は地元の須賀神社に御参りするようになったという。大晦日に寝ずにいて、除夜の鐘を聞いたらすぐに初詣に出かけた。暗いうちに初詣に行くと、友達に幅がきいたという。
中丸のある家では、まず屋敷内の氏神様に御参りして、その後ムラの鎮守氷川様に行く。最近車などが利用できるようになって便利になったので、その後で大宮の氷川神社、川越の不動様、松山の箭弓稲荷神社、吉見の観音様と回る。ムラの鎮守には、一番参りといって人より早くお参りしたほうがいいと言われている。
下石戸下では、元日の昼間、ムラの氏神の氷川様、天王様、両大師にお参りに行く。石戸宿では、元旦参りは家のだれかが代表で行く。全員で行くことは少ない。深井のある家では、元日の雑煮をいただいたあと、ムラの氏神氷川神社に出かける。

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