北本市史 民俗編 民俗編一覧
第9章 年中行事
第1節 正月行事
4 六日までの行事
両大師参り三日は両大師(下石戸上の真福寺)の初参りである。両大師は古くから厄除けの霊験あらたかな寺として、近郷近在の人々の信仰を集めている。夜十二時を過ぎるころから競ってお参りに行き、一年間の厄祓いの祈禱を受け、お札を頂いてきた。特に、トシマワリの悪い人は、お参りして護摩を焚いてくる。男の四二歳と、女三三歳の年は厄除けに行くことになっている。一月三日か二月三日のいずれかに行くが、一月に行く人の方が多かった。一月三日に行けなかったひとが二月三日に行く。大師様の境内には、店が出ていて賑やかだった。福ダルマなども買い求めてくる。他家に嫁いだ娘が三三歳になると、厄除けにウロコの帯を贈った。
またかっては、初嫁はこの日の日中嫁支度をして大師様にお参りするものとされていた。