北本市史 民俗編 民俗編一覧

全般 >> 北本市史 >> 民俗編 >> 民俗編一覧

第9章 年中行事

第3節 盆

2 盆行事

野まわり
野回りといって、盆の十四日ごろ家の主人が盆棚の灯を提灯に移して持ち、あるいは線香に火をつけて、自分の家の田畑を案内する家もある。御先祖様に家の作柄を見てもらおうとの趣旨である。
高尾では十四日に野回りをする。提灯に灯を点けて畑を一回りして、今年の作柄を御先祖様に報告する。野回りの時、陸稲、里芋、大豆など株ごと抜き取って持ち帰り、盆棚に供えておいた。薩摩芋やその外の野菜、果物なども供える。
荒井でも提灯に灯を点けて、盆に仏様を田畑に案内した。「今年はいい出来です」とか「ここの畑はこうです」といって歩いた。

<< 前のページに戻る