北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第9章 年中行事

第1節 正月行事

2 大晦日

大晦日は正月を迎えるための準備の最終日であるが、同時に正月の始まりでもある。かつて、一日の始まりを夕刻と考えていた時代があったからである。すっかり正月の準備を済ませ、風呂に入って夕食にはミソカソバ(晦日蕎麦)あるいは、家例でミソカウドンを食べるところが多い。そばは、仏壇や神棚など、いろいろな神様にも供える。年神様に、大晦日だけ供える物がある。髙尾のある家では、半紙を三角に折った上に、御飯と箸二膳を乗せて、ショウギとよぶ新しいコザル(小笊)の中に入れて供える。大晦日だけで、その後はオタナ(お棚)に供えた。
そば、うどん以外にもケンチン汁など家によって、大晦日の食べ物がきまっている。大晦日は、早寝せず、十二時過ぎまで起きていなければいけないともいう。

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