北本の動植物誌 本編 北本市の半翅類

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北本市の半翅類
碓井 徹
1.はじめに
半翅類昆虫とは,アメンボやカメムシ,あるいはセミやウンカ,ヨコバイなどを含む大きなグループである。かつては,これらは半翅目(カメムシ目)Hemipteraという単一の分類群として扱われたが,最近ではこれを2つの目,すなわち異翅目Heteropteraと同翅目(ヨコバイ目)Homopteraに独立させて扱うことが主流であり,本報文でもそのような扱いをしているが,本調査においては,同翅目の中で,生活史が特殊なアブラムシやカイガラムシ類(腹吻亜目Stemorrhyncha )については調査対象から除外している。すなわち,本報文では,同翅目昆虫では頸吻亜目Auchenorrhynchaのみを扱っている。
はじめに,筆者の半翅類昆虫の調査に関して日頃からご指導くださり,本報文執筆にあたっても種の同定などについて多くのご協力をいただいた埼玉大学教育学部生物学研究室の林正美博士に厚くお礼申し上げる。また,同研究室に在籍した学生諸君による卒業研究の一部では,筆者が北本市内で得た半翅類昆虫の一部が研究材料として用いられており,それら複数の卒業論文の内容の一部は,本報文執筆にあたり利用させていただいたことも申し添えたい。なお,北本市内での半翅類昆虫の採集品や情報を提供してくださった故市川和夫氏をはじめ,阿部光典・内田正吉・加藤靖治・小堀文彦・小堀貴文・島田勉・氷室美芳・牧林功・吉越肇ら各氏にも感謝申し上げる。

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