第1章 政治・行政

第1節 近代行政のはじまり

1　維新激動期

6　慶応四年（一八六八）五月　賊徒取押さえにつき達
　　（鴻巣　藤井真家文書九）
　　　　　　　　　　　松平下総守江
過日以来籏（ママ）下末々心得違の者朝廷寛仁の御趣意を不奉揮戴、主人慶喜恭順の意ニ背き、謹慎中の身を以脱走ニ及ひ、上野国内其外所々屯集官兵を暗殺し、私財掠奪益兇暴を逞し、以て官軍ニ抗衡し実二不可赦の国賊也、故ニ不被為得止事今般誅伐被　仰出候、 依之軍監並芸州兵隊被差遣候間、万事申合取締向は勿論、厳々軍備ヲ整賊徒落行候者有之節ハ速ニ可相取、万一不都合の儀於有之ハ、屹度御沙汰ニも可被及候間、精々不行届キ無之様尽力可有之旨
　　　大総督宮　　　滝原高荒東深宮中
　五月十四日
　　　御沙汰候事　　　　別花古下常
　　　　辰五月十七日受取
尚々本文差懸り候儀出来候ハゝ、忍御人数屈巣村御出張ニ付、右御場所江御届ケ可被成候様是又御達し御座候、廻村順の儀は宣敷御継立可被成候、以上