第1章 政治・行政

第1節 近代行政のはじまり

4　郡区町村編制法の施行と連合戸長制

22　明治十二年（一八七九）七月　戸長当選御免願並びに荒井村・宮内東間村連合戸長選挙
　　（埼玉県行政文書明九二三の二　県立文書館蔵）
　戸長当撰御免願
　　　　　北足立郡荒井邨
　　　　　　　　弐拾七番地
　　　　　　　　　　平民
　　　　　　　　　　　矢部平兵衛
　　　　　　　　　当七月四十一年四カ月
右奉申上候、今般本県甲第四拾四号ノ御達ニ依り本村戸長公撰ノ投票執行有之候処、私江投票多数ノ趣承知仕候得とも、平素病身ニて難渋罷在候間、右戸長当撰ノ儀御免被成下度此段奉願上候、以上
　　　　　　　　　右
　明治十二年七月廿九日　　矢部　平兵衛

　　　北足立
　　　　　　　郡長　平野政信殿
　　　新　座

　　　　戸長撰挙ノ儀二付奉願上候
北足立郡荒井邨人民総代旧戸長新井庄三郎奉申上候、本県甲第四拾四号御達ニ基、戸長公撰投票執行候処、弐拾七番地矢部平兵衛儀高札ニ相成候跡、同人ハ平素病身ノモノニ付達テ引退致し候間、御布達第拾五条但し書ニ依リ、第二番矢部長作江落札二相成候様御詮儀ノ程奉願上候、以上
　　　　　本県下
　　　　　　　北足立郡荒井村
　　　　　　　　　　　旧副戸長
　　　　　　　　　　　　　新井庄三郎
　　明治十二年七月廿三日
　　　　埼玉県令　白根多助殿

　　　　　戸長撰挙状
　　　九十弐枚　　　北足立郡荒井村
　　　　第弐拾七番地平民
　　　　　矢部　平兵衛
　　　　　　四十一年四カ月
　　　拾壱枚　　　　同村同人長男
　　　　　矢部　長作
　　　　　　弐十弐年十カ月
　　　壱枚　　　　　同村四拾壱番地平民
　　　　　新井　庄三郎
　　　　　　四拾九年三カ月
　　右荒井村戸長ノ撰挙

　六十枚　　　　北足立郡宮内村
　　第五十六番地平民
　　　松村源兵衛
　　　　　五十年六カ月
　四十七枚　　同郡東間村四十五番地平民
　　　松崎友右衛門
　　　　五十二年七カ月
　四枚　　　　　同郡宮内村六番地平民
　　　大島周吾
　　　　四十五年五カ月
　　右東間村・宮内村戸長ノ撰挙

右ハ今般当郡鳩ケ谷町外七カ村右町村ニ於テ戸長撰挙会ヲ開キ投票峡処、前書名前ノ者共最高票ニテ成規ニ照シ聊不都合ノ廉無之候間、進達仕候条宜（敷脱カ）御裁定相成度此段具状仕候也
　　明治十二年八月九日
　　　　　北足立
　　　　　新　座　郡長　平野政信㊞
　　　埼玉県令　白根多助殿