実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第3編 「鼓群奮闘」
   北本太古かばざくら五千日の活動記録

第3章 本格的な太鼓集団を目指して

奉納太鼓
組曲「かばざくら」全八章が完成した。北本市にある唯一の国指定天然記念物樹齢八〇〇年といわれる老木「石戸カバザクラ」は、われわれ北本太鼓のシンボルでもある。カバザクラにちなんだオリジナル組曲「かばざくら・全八章」は、決して北本太鼓だけのものにしてはならない。この曲を老木に捧げ、段々と衰えを見せている樹精の回復を願おうとの思いから、満開の時期に奉納太鼓を打つ計画をした。そして、これを機会に全市民に認知を計ろうというものでもあった。
天然記念物「石戸蒲ザクラ」に捧げる  開催趣旨
樹齢八〇〇年に及ぶといわれている国指定天然記念物「石戸蒲ザクラ」は、北本市の象徴の一つとして位置づけられている。
平成二年、文部省の委嘱事業をきっかけとして北本市青少年育成市民会議が「ふるさと学習特別実行委員会」を組織して、その中から生まれたのが新しい文化の創造と青少年への感動の機会を目指した学習集団「北本太鼓かばざくら」である。誕生して八年の歳月が流れる中で様々な人たちの協力を得て、新しい北本の音「組曲かばざくら・全八章」の完成を見るに至り、平成九年十一月二十二日コンサートの形で市民に公開されたことはまだ記憶に新しい。
私たち「北本太鼓かばざくら」は、北本市の象徴「カバザクラ」をモチーフとして創られた「組曲かばざくら」の完成を記念して「天然記念物・石戸蒲ザクラ」に捧げることを企画した。時期はカバザクラが満開となる四月四日午後二時。場所は天然記念物石戸蒲ザクラの樹下。これまで数百年に亘り「カバザクラ」を大切に守り育てて下さった地元の皆さまにも捧げたい。私たちはプロの集団ではない。太鼓が好きでたまらないアマチュアの北本市民で組織している組和太鼓のグループでしかないが、こよなく北本を愛し、カバザクラに敬愛の念を抱くきわめて純粋な集団である。八〇〇年の長きに亘って生き続けている「カバザクラ」が、今後もさらに長生きをし未来につなげる大きな遺産として毎年咲き誇ってほしいとの願いと祈りを込めて、組曲「かばざくら」を捧げたい。
   平成十年二月吉日

北本市青少年ふるさと学習特別実行委員会
北本太鼓かばざくら団員一同

これは、奉納太鼓当日、カバザクラの下に掲げた、われわれの宣言文である。若干うろ覚えの部分もある組曲全八章は、こうして石戸カバザクラに捧げられ、多くの市民に披露された。

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