北本市の埋蔵文化財
北本市の遺跡と遺物
宮岡遺跡群
この遺跡群は、氷川神社および須賀神社の横から湧出する湧水の開析によって形成された支谷をとり巻いて営まれている遺跡群である。この支谷の規模は、長さ約600メートル、幅100メートルで、台地面との比高は9~13メートルあり、谷壁は急斜面となっている。谷頭部の湧水箇所には池を形成し、ヒキガエル、ウナギ、ドジョウ、コイ、フナなどの好棲息地とならている。支谷の向きは東から西に向かぅて下がっており、谷尻は荒川の沖積地に接続している。
遺跡は、この支谷の縁辺部にとぎれなく分布しており、精査すれば、数十箇所を数えるものと推察されるが、便宜上3遺跡に分けた。3遺跡とは、すなわち、支谷の北側に立地する遺跡、支谷の南側に立地する遺跡および谷頭部に立地する遺跡である。