北本の動植物誌 本編 北本市の魚類

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2.北本市の魚類相について
本報文では,これまでに北本市で記録された魚類9科27種を記述した.このうち在来種(以前から生息していた魚類)は7科18種,公的機関が移植した魚種は1科3種, 放流種苗等に混入した魚類や釣りマニアの放流による侵入魚種は3科6種であった(表1).
荒川水系に生息する魚類は21科61種(金澤1992)²⁾であるが,約1/2を占める魚種が生息していた.
希少種としては,コイ科のヤリタナゴが確認されたが,各成長段階の魚体は確認できず,産卵するマツカサガイ,イシガイ等の二枚貝も確認されていないことから再生産しているか不明であった.以前では釣り対象魚であったが,近年では本県で希少種として位置づけられる³⁾.同様に希少種としてドジョウ科のホトケドジョウは,僅かながらの湧水の細流に生息を確認した.
また,以前は生息していたが今回の調査では確認できなかった魚種はヤツメウナギ科スナヤツメ,ギギ科ギバチ(通称ギンギョッパチ)であった⁴⁾.
減少している魚種としてタイワンドジョウ科のカムルチーとコイ科のソウギョ,ハクレンがあげられる.カムルチーは産卵場所となる池と産卵床のマコモ等の植生が減少し,また,漁業者,釣り人から敬遠されるために生息数は減少する傾向にある.ソウギョ,ハクレンは再生産が荒川水系では確認されていないために,放流以外増えることは考えられないが,需要もなく放流もされていない.
繁殖力が旺盛な魚種としては外来種のサンフィッシュ科のブルーギルとオオクチバスが,荒川旧川の石戸下,蓮沼で繁殖している.特に,ブルーギルの繁殖力はオオクチバスよりも旺盛で,今後さらに生息域を広げて繁殖するものと考えられる.

調査の方法
1.採捕調査は投網,釣り,すくい網を用いて行った.
2.採捕した魚類の分類,記述は以下のとおりである.
1)学名,種は日本原色淡水魚類検索図鑑(中村守純,北隆館)⁵⁾によった.
2)採捕記録は以下のとおり記述した. 採捕場所(河川池沼名、字名:採捕日)
3)採捕日は年.月.日の順に記述した.なお,採捕月日が不明な場合は採捕年のみを記述した.

注:在来種は以前から生息していた魚をいう.
  移植種は公的機関が食用に移植した魚をいう.
  侵入種は放流種苗に混入した魚及び釣りマニアが放流した魚をいう.
  繫殖の有無は天然繫殖を意味する.
表1 北本市の魚類相
科 名種 名在来種移植種侵入種繁殖の有無備 考
ウナギウナギ放流
アユアユ放流
コイウグイ放流
アブラハヤ
オイカワ
ハス
ソウギョ放流
ハクレン放流
カマツカ
タモロコ
モツゴ
ニゴイ
コイ放流
キンブナ
ギンブナ
ゲンゴロウブナ放流
タイリクバラタナゴ
ヤリタナゴ
ドジョウドジョウ放流
ホトケドジョウ
ナマズナマズ
タイワンドジョウカムルチー
サンフィッシュオオクチバス
ブルーギル
ハゼヨシノボリ
チチブ
メダカメダカ
7科18種1科3種3科6種

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