デーノタメ遺跡 調査の概要

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第3章 調査の概要

第1節 調査の方法

第1~3次調査は台地上を対象にして行い、調査区は遺跡のほぼ中央部を巨大なトレンチを設定したように直線状で、総延長はおよそ150mである。原状が雑木林であったため、株を残して伐採した後、株は遺構に影響を与えないよう人力により除去、整理を行った。このうち第1次調査は中央部、第2次調査は北部、第3次調査は南部と都合3分割して調査を行った。
第4次調査区は遺跡中央部の北端に位置している。第1~3次調査区を北に100m延長した地点で、台地縁辺の低地を調査区とした(第4図)。調査区を覆う堆積土は土色、内容物などにより分層し、各層位ごとに遺構確認、掘削、記録作業を実施した。また遺構の覆土については、水洗選別による種実等の検出を試みるためサンプルとして109袋の採取を行った。さらに、花粉、桂藻分析および年代測定資料に供するため、基本土層と一部の遺構についても柱状にサンプル土の採取を行った。また、植物遺体については自然木と思われる資料を含め、調査区での位置情報を記録して極力取り上げた。なお、調査区からは湧水が認められたため、調査区周囲に幅30cmの排水用の溝をあらかじめ掘削するとともに、調査区南西隅の集水地点から電動ポンプにより揚水し、調査区の乾燥化を図った。
内容確認調査は台地上の集落の展開と構造を明らかにするため行った。調査にあたっては縄文時代中期エリアと後期エリアに分けて、それぞれ長軸1本とそれに直行する短軸2本のトレンチを設定した。

第4図 デーノタメ遺跡周辺の地形と調査区

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