北本市史 資料編 近世

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第2章 村の生活

第6節 家の記録

1 付合い

170 文政十三年(一八三〇)四月 下石戸上村吉田家見舞覚帳
  (下石戸上 吉田眞士家文書三〇三)
(表紙)
「   文政十三歳
  見   舞   覚
    寅四月吉日        」
桶川
くわし折こ く や
くわしふくろむ か さ
くわしふくろ 扇弐本かつふし本 し ん
くわしふくろわ し や
くわしふくろ 茶 二度坂田惣   助
もちくわし三ツ 長いも 二度となりこんほう
なし五ツつゝや久七
さとふ荒井平 兵 衛
くつー箱谷   中
くわしふくろかミゆい
なし五ツ下タ惣   助
もち少々新   家
もちくわし大かんふくろ惣 二 郎
もち かたくりめん惣二郎内義
あしひもの弐拾枚惣二郎忰
しんこ弥兵衛道心
なし五ツ うとん 二度金蔵内義
長いも弐本六左衛門   
もちくわし久保新田武 衛 門   
なし五ツ合林は   る
もちくわし合林大   工
もちくわし新   家
さとふ前原良   八
もちくわし佐   吉
くわしまきたか   よ
くわし大   吉
さとふづけ宇 太 郎
もちくわし庄   八
  卯月十日
なし五ツ宮前
くわしふくろ石戸善右衛門
くわしふくろ久   七
むかい坂久 次 郎 
小 ケ 谷
もちくわし大かんふくろ惣 二 郎
みかん二十久保新田武右衛門
なし七ツ宇   八
あしひもの三拾枚宇 太 郎
くわし庄左衛門
かみゆい
あわび弐ツ元   八
かんひょう石戸万 二 郎
しろさとふ一ふくろ八幡原久 十 郎
こんへいとう一ふくろ真 福 寺
かんひょう辰 五 郎
くわしふくろ佐   吉
さとふ一ふくろ石戸万 二 郎
くわし小した良   吉
くわしふくろ荒井幸 太 郎
久保新田喜 衛 門
同  二度寺前惣   助
いなこ元   八
 巳正月
なし 九つと な り
さとふ髪ゆい
ぶり下   店
くわしぶくろ志   も
長いも弐本下タ惣   助
うとん大かんふくろ惣 二 郎
ならづけ九丁寅   吉
あわび元   八
つくいもとなりこんぼう
するめ壱わ宇 太 郎 
くわしふくろ六 之 助
白さとふ あられごうせん新 三 郎
もちくわし寺前惣   助
くわし折久保新田喜 衛 門
いな弐本あ ら い
白さとふ北原淸   蔵
くわしふくろ久   七
かつぶし二宇 太 郎
かたくりめん寺前磯 五 郎
ゆべし谷   中
くわしふくろ向坂久 次 郎
もちくわし大かんふくろ惣二郎内義
なし三ツ与 吉後家
もちくわしあらい幸 五 郎
くわしぶくろ坂口お と め
くわしぶくろ久保新田武右衛門
白ざとふ少々九丁ふ   み
くわしぶくろ荒井甚右衛門
くわしぶくろ西浦伊 之 七
くわし折前原良   助
くわしぶくろ日出谷熊 二 郎
くわしぶくろ日出谷弥   吉
もちくわし北原惣左衛門
なし三ツ荒   井
こふりさとふ荒井伊 十 郎
くり大原栄   吉
くわしぶくろお が や
くわし折石戸善 二 郎
なし三ツ奥 之 丞
うど弐わ合林久   蔵
さとふづけ荒井文   七
志んこ北原佐   七
はえづけ折谷   中
くわしふくろ初 五 郎
なし七ツ宇   八
なし髮ゆい
こふりさとふ荒   井
白ざとう横田重 次 郎
もちくわし弥 兵 衛
くさもち大原喜 代 松
志ヾみ下ノ谷惣次郎忰  
くわし折下   店
くわし折 絵半功樋川こ く や
くわしふくろ荒井幸 五 郎
もちくわし せいろう大原栄   吉
なし拾五荒井元   吉
解説 この資料は下石戸上村の名主吉田家の者がおそらく病気の時、知人・親戚・隣近所から贈られた見舞の品々を書きとめた帳簿である。ただ、表紙には四月吉日とあるが、途中から「卯月十日」、ついで「巳正月」(天保三年か)とあり、この帳簿は一度にできたものではなさそうだ。
記載された見舞の品々から、当時の庶民生活の一端を窺うことができ興味深い。種類は三五もあり、海山の幸、菓子類など多岐にわたっており、現在では品名だけでは品物の判明しないものもある。また、品物の贈り主の地域を細かくみると、当時の村の有産階級である吉田家の交際関係も明らかにできよう。

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