北本市史 資料編 近代

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編さんにあたって
北本市史編さん委員長 江袋 文男
このたび「北本市史第五巻 近代・現代資料編」が刊行の運びとなりましたことは、この上もない喜びであります。
近づく二十一世紀を展望し、目まぐるしく変容する社会に対応して、個人も、また社会も必要な変化を求めることは大事なことであります。けれども人間の文化や社会は、時代とともに変化してゆかねばならぬものと、時代を越えて変えてはならぬものがあると考えます。時代を越えて変えてはならぬものとは、日本の自然・風土・民俗・歴史等の長い時の流れの中に培われ、育てられてきた日本独自の優れた文化や伝統であります。したがって、北本の歴史を明らかにし北本市史として、その文化や伝統を後世に伝え、残してゆくことは大変に意義深いことであると考えます。
このたび刊行の「北本市史第五巻 近代・現代資料編」は幕藩体制が崩壊し、明治維新により日本が近代国家として出発した明治元年(一八六八)から、明治・大正の時代を経て、市制が施行された昭和四十六年(一九七一)までの北本市地域に関する歴史資料を収集、整理、研究し、各章ごとに解説を加え編さんしたものであります。この近代・現代の時代は僅かに一〇三年間で、一世紀ばかりの短いものでありましたが、我が国の歴史の上で極めて重大な諸事件や、国家にとって重大な転換期に遭遇しておりますことはご承知のとおりであります。
このように短い期間に激しく変転した近現代の北本の政治・行政・産業・社会・教育・文化・生活等に関する資料を幅広く収集し、その一部を除いて掲載したのがこの「北本市史第五巻 近代・現代資料編」であります。これらの歴史資料は主として北本市内外の旧家等に保存されてきた民間資料、市役所その他市内の諸機関に残されてきた行政資料、県立文書館保存資料、県史編さん室保存資料、県立浦和図書館保存資料、各種新聞資料、既刊関係資料等を活用したものであります。尚、今後におきましても北本市史通史編の編さんに着手するまでの間、近現代関係資料の収集に努力をいたしたいと考えます。
本書の編さんに当りましては、新井馨市長を始め市当局、峯尾榮教育長を始め事務局の各位には深い御理解と御配意を賜わりましたことに対し、心からお礼申しあげます。尚、市史編さん委員の各位、大村進編集委員長を始め、編集委員・専門調査員・調査協力員の各位に対し、心から感謝申しあげます。また、貴重な資料をご提供いただきました各位・各機関に対しましても厚くお礼申しあげる次第であります。

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