北本市史 資料編 近代

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第2章 産業・経済

第3節 戦時下の農業

159 昭和十七年(一九四二)六月 農相の日本一の麦作地、中丸・石戸両村の視察
  (『東京日日新聞』昭一七・六・七)
井野農相は六日朝自動車で来県、知事・経済部長の案内で田圃の風に吹かれながら午前八時半ごろ北足立郡中丸村に到着、折柄同村大島長太郎さんの耕作地で始められてゐる第十一農事実行組合員の共同麦刈状況を熱心に視察して後、隣の石戸村下石戸へ寄り、こゝでも同じく農事実行組合の共同作業による大麦脱穀と調整を見聞、流石日本一の麦の産地だわいとの感を今更のやうに深くしたやうであった、帰途同村の台原農繁期託児所につかつかと入って、国民学校の女の先生が見るから健康さうな子供達に紙芝居を見せてゐるのをニコニコしながら見物、銃後農村の逞しい活躍に感激して”銃後の農村大丈夫”の自信を得て安心したかのやうな表情、十時ごろこゝを立ち南埼玉郡荻島村野島の共同苗代や病虫害予防施設を視察して越ヶ谷町経由千葉県へ向った。

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