実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第2編 「わぁ、つくしんぼみたい、わたしのおうち」
   あそびの学校が歩んだ十三年

五 遊びを知らない親と教えることが出来ない大人

卒業した親は立派なリーダーだ
私たちリーダーグループは、平成二年の、スタート時点では七名ほどであった。四年目から取り入れた、大人の受講生制度により、毎年十四~五名の大人が応募している。最初は、子供と一緒に夢中になっている親たちだが、二年目以降になれば、しっかりリーダーの助手を務めてくれるようになる。そこで、三年目には、その中でこれからもやってくれそうな人を選んで、リーダーとして取り込むのである。
いっしょに学習を続けていると、リーダーはどういうことをするものなのか、肌で学んでいてくれる。この位なら自分にもできるかもしれないという、なんとなしの自信が沸いてくるようだ。それでもリーダー初年度は、まだぎこちなさがあるがすぐ慣れる。
子供たちから、作業している姿を、憧れの目で見られるということは、相当な自信と喜びにもつながっている。やはり、何年かの体験を積んで、リーダーになってもらえると、次の作業が読めるようになるし、私たち先輩格のリーダーの指示をよく聞いてくれる。
こうして、年を重ねるごとに人数が増えていき、今は二〇名を超えるリーダー集団になっている。もちろん、修了した子供たちの中からも、リーダーとして協力してくれるものも出ている。彼らは、受講生の子供たちとの年齢も近いことから、「お兄さん・お姉さん」として、結構人気がある。プログラムから離れた「遊びの時間」には、率先して遊びリーダーの役を担ってくれている。

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