第3編 「鼓群奮闘」
　　　北本太古かばざくら五千日の活動記録

第4章 再びのアメリカ

前年に、参加が決まってから、スケジュール合わせのため、現地のフジコさんとのファックスのやり取りが続いた。最初は、一日三回ものステージ演奏の予定だったり、訪問学校が一日に四校だったりと、全く私たちを何だと思っているんだと言いたいほどの内容だったが、一つ一つ問題を調整し、大体の日程が決まった。しかし、一週間もすると変更の連絡が来る。現地実行委員会の都合と称して好き勝手な注文がやってくる。ダメなものはダメと、はっきり断らない限り、先方のいいように引っ張り回されてしまうことから、こちらも気を抜くことはできなかった。一〇数回の打ち合わせで大体のことが確定してきたが、結局のところは、現地へ行かなければ絶対というものにはならなかった。
現地へついてからも、毎日が打ち合わせの連続。さいわい、メンバーからは何のクレームも無く、その日の朝発表するスケジュールで、進めることができたのはありがたい限りであった。