北本市の埋蔵文化財
宮岡氷川神社前遺跡発掘調査報告
早川智明 吉川国男 石井幸雄
岩井住男 土肥 孝
5.遺物
土器
(2)第2次調査地点出土の土器
この土器は、第一、二類土器と同様発見例の少ないもので、加曾利B式としてよいものである。連続する押圧が施されている細い隆起帯が口縁直下を一周し、器面には磨消繩文手法がみられる。胎土には石英を多く含み、色調は黒褐色を呈しているが、焼成は良く堅質である。繩文は原体をLRの撚糸によっている。
以上3類にまとめた土器は、この遺跡から主体的に出土する所謂安行式土器とは別のもので、たまたま発掘区に混在していた程度の状態で発見されたものである。
第14図 第二地点出土の第一類~第六土器