北本の動植物誌 本編 北本市の直翅系昆虫
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2.北本市の直翅系昆虫相について
市西部に位置する石戸宿や宮岡・北袋などは,大宮台地の最北端に位置し,谷津が発達しており,現在も雑木林や谷津が比較的良好に残っている。このため,谷津には湿地性の直翅類が豊富に産する。特に,石戸宿の谷津の湿地には,コバネササキリ・エゾスズ・ヤチスズ・キンヒバリ・トゲヒシバッタなどの典型的な湿地性の直翅類が多数生息しており,埼玉県の平野部においてはきわめて貴重な存在と言えよう。雑木林には,ヤマトゴキブリやササキリ・ヤマトヒバリが住んでおり、林床に営巣しているトビイロケアリの巣にはクロアリツカコオロギが居候している。また,埼玉県内では,一般に丘陵地から山地にかけて分布しているエゾツユムシやヒメクサキリも,石戸宿に生息している。比較的乾いた荒れ地には,エンマコオロギやミツカドコオロギ・ツヅレサセコオロギ・ハラオカメコオロギなどのコオロギ類をはじめ,ハラヒシバッタやショウリョウバッタ・クルマバッタモドキなどのバッタ類が生息している。オナガササキリは,乾いた荒れ地に生えるススキに限って見られる。
市内各地の農家にあるムロ(芋類保存用の竪穴)には,カマドウマやマダラカマドウマが生息している。近年,分布の拡大が注目されているシブイロ力ヤキリモドキは,荒川左岸に位置する下沼や高尾で生息が確認された。春から初夏にかけての夜にクビキリギスとともに,本種の鳴き声を聞くことができる。アオマツムシは市内に広く分布しており,街路樹や人家の植え込みのほか,雑木林にも進入している。
一方,県内では近年激減しているクツワムシは,筆者は確認することができなかったが,石戸宿周辺には現在も確実に分布しているようである。
市西部に位置する石戸宿や宮岡・北袋などは,大宮台地の最北端に位置し,谷津が発達しており,現在も雑木林や谷津が比較的良好に残っている。このため,谷津には湿地性の直翅類が豊富に産する。特に,石戸宿の谷津の湿地には,コバネササキリ・エゾスズ・ヤチスズ・キンヒバリ・トゲヒシバッタなどの典型的な湿地性の直翅類が多数生息しており,埼玉県の平野部においてはきわめて貴重な存在と言えよう。雑木林には,ヤマトゴキブリやササキリ・ヤマトヒバリが住んでおり、林床に営巣しているトビイロケアリの巣にはクロアリツカコオロギが居候している。また,埼玉県内では,一般に丘陵地から山地にかけて分布しているエゾツユムシやヒメクサキリも,石戸宿に生息している。比較的乾いた荒れ地には,エンマコオロギやミツカドコオロギ・ツヅレサセコオロギ・ハラオカメコオロギなどのコオロギ類をはじめ,ハラヒシバッタやショウリョウバッタ・クルマバッタモドキなどのバッタ類が生息している。オナガササキリは,乾いた荒れ地に生えるススキに限って見られる。
市内各地の農家にあるムロ(芋類保存用の竪穴)には,カマドウマやマダラカマドウマが生息している。近年,分布の拡大が注目されているシブイロ力ヤキリモドキは,荒川左岸に位置する下沼や高尾で生息が確認された。春から初夏にかけての夜にクビキリギスとともに,本種の鳴き声を聞くことができる。アオマツムシは市内に広く分布しており,街路樹や人家の植え込みのほか,雑木林にも進入している。
一方,県内では近年激減しているクツワムシは,筆者は確認することができなかったが,石戸宿周辺には現在も確実に分布しているようである。