7コースガイド
①北本自然観察公園コース
Bコース
〔参考タイム〕●所要時間 1時間20分
自然学習センター——エノキ——城ケ谷堤——天神社——芭蕉句碑——子供公園——木橋——自然学習センター
コースガイド
学習センターを左手に見て進む。目の前に高尾の池が広がる。カモ類、バン、カワセミ、カイツブリなど野鳥たちの楽園だ。歩道は、エノキのたもとで二股に分かれる。道なりに進むと
東屋から来る道とぶつかる。右側の斜面には、クヌギやカシの大木が順序良く並んでいる。梅林と民家の間を抜けるとそこは
城ヶ谷堤だ。春先は、花見客で大変な
賑わいとなる。
石戸城は西に荒川、北に谷間の低地を巡らした台地を利用して1450年ごろ築城された。湿地側から城跡の中を通過する道がある。うっそうとした森の中を行く感があるが、ゴミが目立ち残念である。桜土手を造るときに土を採ったという跡が痛々しい。その奥に
土塁が見える。道は竹垣を巡らした民家の前を通り城ヶ谷堤通りに出る。竹垣の中の常緑樹とケヤキの大木が歴史の古さを示しているようだ。左折すると
石戸宿の
宿並に続く。
天神社では10月の祭りにササラ
獅子舞が奉納される。まもなく火の見
櫓があり、さらに進むと看板に「
中之店」とある商店の前に着く。この辺りは、かつて宿並36軒と呼ばれた中心の地であったと聞く。整然とした区割りの中に中世の
宿場町の雰囲気を漂わせている。その手前、すぐ左手に細い
砂利道が東に延びている。この先は、徳川三代の
将軍が
鷹狩りのおり、休息したという
御茶屋跡の地であるという。今は跡かたもない。数百メートルまっすぐ続く道が左に折れ、すぐ右に折れる。
鍵の手状に折れる道筋は
館や
城の周囲の特徴である。まもなく道の左手にエノキの古木と、
松尾芭蕉にちなんだ
句碑に着く。来た道を引き返し、子供公園に向う。木橋を渡りCコースを戻る。橋の下は湿生植物のツリフネソウの自生地になっている。年ごとにヨシ原が進入し、範囲が狭まっているのが残念だ。この橋の上から見たながめを北本八景の一つに数えている人がいる。
ひとくちコーナー❶
●北本自然観察公園・自然遊歩道
北本自然観察公園は北本市の石戸宿、荒井、高尾、下石戸下・上地区にまたがる約32.9ヘクタールの公園。昭和63年10月都市計画事業の一環として認可。その設立基本方針は、恵まれた自然環境を保全育成し、自然と人とのふれあいを求め、自然とともに遊び、憩い、そして学ぶ場とする。さて、これらの事業計画に遡り、北本市では昭和56年、この地に橋を架け土留めの工事をするなど遊歩道を整備している。そのねらいは、都市化の進む中で市民が気軽に散歩でき自然観察や昆虫採集などができるようにということである。この自然遊歩道が現在の北本自然観察公園設立への伏線となっている。