石戸蒲ザクラの今昔 Ⅴ 東光寺の文化財

社会1 >> 石戸蒲ザクラの今昔 >> Ⅴ 東光寺の文化財 >>

Ⅴ 東光寺の文化財

1 東光寺の文化財の概要

蒲ザクラの所在する東光寺(石戸宿三丁目)は、市内では唯一、時宗の寺である。現在、住職は川越市内の古刹東明等の朝日幹學住職が兼務されている。
東光寺は第Ⅰ章4節でふれたように、御家人石戸氏の館跡内に位置し、館の中心からみて南西の裏鬼門にあたる高台に占地しているのである。おそらく、境内の阿弥陀堂は石戸氏の持仏堂(じぶつどう)を前身とする宗教施設と考えられ、そのかたわらに石戸氏累代の墓所が築かれた聖地であったのであろう。
このため、同寺には鎌倉時代にさかのぼる文化財が多く蔵されている。本章ではこのうち、県指定文化財の貞永二年(一二三三)銘板石塔婆(いたいしとうば)、寛元四年(一二四六)銘をはじめとする市指定歴史資料「東光寺板石塔婆群」、鎌倉時代後期の作例とされる市指定彫刻「銅造阿弥陀如来坐像」について紹介していきたい。
第2表 東光寺所蔵文化財一覧
No. 名 称 西暦 種 別指定年月日 備考 
板石塔婆(貞永2年) 1233 考古資料 昭和40年3月16日 県指定 
板石塔婆(寛元4年)a 1246 歴史資料 昭和53年3月15日 市指定 
板石塔婆(寛元4年)b 1246 
板石塔婆(建長3年) 1251 
板石塔婆(年不詳)a ― 
板石塔婆(年不詳)b ― 
板石塔婆(文応元年)a 1260 
板石塔婆(文応元年)b 1260 
板石塔婆(弘安元年) 1278 
10 銅造阿弥陀如来坐像 彫  刻 

<< 前のページに戻る