北本の文化財

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【花ノ木村の高札】

指定
市指定
種別
歴史資料
指定年月日
平成17年7月26日
所在地
北本2

かつての花ノ木村には、高札が2基残されている。このうち1基はキリシタンを規制するために出されたもので、天和2(1682)年、花ノ木村(現・朝日)の高札場に掲げられ、キリスト教の信者が隠れていることを密告した者に、「バテレン」や「イルマン」と呼ばれる信者の身分に応じて報酬を支払い、逆にかくまった場合には五人組の連帯責任で罰するという内容である。江戸幕府は、慶長17(1612)年にキリシタン禁制を打ち出し、翌年には全国的に禁教令を布告する。この高札から、幕府の宗教政策がすみずみまで行きわたっていたことがわかる。
もう一つは享保6年(1721)に出された鷹番に関わるもので、鷹番を廃止し、村の者が常々注意して密猟者を取り締まるよう命じたものである。これ以前、鷹番は鷹1居(ひともと)につき3人の人足が地元農民課せられ、夜は行灯を灯すなどして一日中見張るものであった。鷹番は、将軍家が行う鷹狩時の事故を未然に防ぐために設置されたものと考えられている。
この高札は、無許可で鳥を獲る疑いのあるものを村中で取り締まることを命じ、密猟者を取り締まらなければ名主はもちろん村民全員を罰すると定めている。

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