北本の屋敷神 北本の屋敷神
第2章 北本の屋敷神
第2節 祭神の性格
5.その他
白山社「歯の神様らしい。歯が痛いっていうと、子供の時よくおがませられました」(下石戸上ー7)(石戸宿ー101)。「白山様は歯の神様で、治ったら金の鳥居をあげますと言っておがんだ。治ったら縫い針を鳥居の形ができる分三~四本あげた」(高尾ー79)。諏訪社 「オサアサマ(御諏訪様)は作神だっていいますね。以前馬喰をした人がいたので、その関係であっちの方へ行ってこの石を買ってきたのかどうかねえ」(荒井ー76)。
山王社 「うちの山王様には、前はよく安産祈願だといってお参りに来る人もいましたね。今は知っている人も少なくなって一年たっても一人も来ない年もありますね」(東間ー25)。
金毘羅 「百年以上も前、行き倒れの巡礼を世話した事があったんですって。そしたら、 その巡礼はお礼に背負ってきた笈の中の金毘羅様を置いていったっていうんです。以前はうちでは、鰯を食べてはいけないって言われてたんです。金毘羅様はインドの神様で鰯が日本に導いてきたためなんですって。料理屋をずっと前ですけどやっていた事があり商売繁盛のためという事で祭ってきたようです」(下石戸上ー57)。
オヒラサマ(北中丸ー50)、レイジンサマ(下石戸下ー12) 共に蛇体の神様だという。
ハンソウボウサマ 「五十年前には既になくなっていた」(高尾ー63)。祭神の性格不明。
サンポウサマ 「病身の人が多かったので、昭和17年頃祭った」(東間ー46)。
弁財天 「七~八十年前に身内に病気がちな人がいて祭るようになった」(東間ー20)というように、台地の東側に点在する弁財天は祈禱者の関与により病気治癒を願う性格のものである。台地の西側の高尾では「弁天様は女の神様で蛇の神様でしょう」(高尾ー90)。又、石戸宿では水との関係をうかがわせるものがある(石戸宿ー23)。