参考コーナー
( 昆虫標本作成 )
(
昆虫標本作成 市販の注射器、注射液は使わない。標本作成は乾燥法が基本である。)
❶採集用具選びのポイント
捕虫網(ネット)
絹製とナイロン製があるがナイロンのほうが丈夫で安い。ワクには鉄製2ツ折り・ 4ツ折りとスプリング式がある。後者の方か軽くて便利。
柄は80cmから7 mまで各種ある。普通は1 m程度が適当。柄の長さを決めたらその長さに
慣れよう。採集の感覚がつかめる。
❷採集したら
蝶…親指と人差し指で胸を軽く
圧迫すると動かなくなる。羽はつかまない。
トンボ…
三角紙に入れて動かなくなるまで待つ。
甲虫・セミ・バッタ…
殺虫管に入れる。
※殺虫管に入れる殺虫剤は酢酸エチル、アンモニア、白灯油など(一部劇薬を含み要注意、薬剤師に相談)
※三角紙はパラフィン紙か広告紙のような厚みのある紙で作る。
❸標本の作り方
用意する道具
蝶・蛾の場合 [展翅方法]
◆
昆虫針を刺す——❶
胸をそっとつまみ、羽に息を吹きかけながら開かせる。針を背中の中心にまっすぐ刺す。
◆
展翅板にセットする——❷
展翅板の上部にマチ針でテープをしっかり止める。蝶の体が溝の中央にくるように針をコルクに垂直に刺す。羽の付け根を展翅板の高さに
合わせる。
◆
羽を整える——❸
テープを強く手前に引き、羽の前縁の太い
翅脈に
柄付き
針の先を当てて左右交互に引き上げる。前ハネの後縁が溝に直角になるように整えたら、羽の上のテープをマチ針で固定する。後ろ羽も同樣。羽に傷をつけないように注意する。展翅期間は約1、2か月がメドである。
甲虫の場合
[羽を広げなくても良い甲虫は展足板を使い足や触角の形を整える。]
◆
展足板の使い方——●
体にまっすぐ針を刺し展足板に刺す。足などの形をととのえ、小さな紙切れとマチ針で触角や足が動かないように固定する。1か月くらいで固まる。
❹標本の整理の仕方
◆
標本にはラベルを付ける——●
◆
標本は標本箱へ——●

▲標本箱
標本箱には
堅木製表面ガラス張りのドイツ箱と
桐製木蓋のインロウ箱がある。標本箱は
密閉性が高いが防虫剤は必ず入れておく。
博物館を利用しよう
博物館にはたくさんの標本や資料があり
学芸員の指導も受けられる。
ネットや標本箱の購入方法などは自然史系博物館・資料館に尋ねよう。
⇨国立科学博物館 [電話]03-3822-0111
⇨埼玉県立自然史博物館(
長瀞町) [電話]0494-66-0404