からから揺れき 鎮魂の歌碑

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鎮魂の歌碑

柱剥き


息子まだ働く時刻と思ひつつ小さく詫びて柚子湯に入りぬ

吾が肌に寄りて離れて浮かぶ柚子実家(さと)の傾りの日溜り懐かし

桂剝き薄く続きて心地好し古包丁に切れあぢ戻り

夫研ぎて切れあぢ戻る包丁に夕餉の膳の品数の増ゆ

黒豆のふつくら炊けてそれだけで厨に一日(ひとひ)心やはらぐ

[音声でお聴きになれます]

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