からから揺れき 鎮魂の歌碑
鎮魂の歌碑
北イタリアの旅
美術史に名高きジョットの壁画観る夫は時をり深く頷き
ガリレオの教鞭とりたる大学を巡れり歴史のなか歩むごと
イタリア語に何と言ふらむ泰山木見つけて寄りぬパドヴァ大学
名を問へば「ドイツ竜胆(りんだう)」とふ花の北イタリアの丘に青濃き
小さき実をふつりと嚙めば立つ香り野生のタイムをイタリアの野に
応援の音楽グループ「撫子(なでしこ)」のイタリア公演開幕の刻
西陣織(にしぢん)のドレスに並ぶメンバーの面輪日本の誇りに満てり
平和への祈り込めたる歌声に聴衆ひとつとなりて鎮もる
公演の終りてロビーに感動のハグは伊国も日本も無く
イタリアの画家と作品交換の夫若やぎて固き握手す
ジャンニ氏もアンジェラ氏もまた親日家夜半まで続く歓迎の宴