北本市史 通史編 近世

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発刊にあたって
 本市教育委員会教育長 町田 忠
「緑に囲まれた健康な文化都市」をめざす北本市では、人口増加に伴い失われつつある緑を保全し、先人の営みを記録にとどめ、昔から市域に住む人々と新しく北本市民になった方々が互いに理解しあい、協力して北本の未来を築いていって欲しいと望んでおります。そんな活動のきっかけになって欲しいという思いも込め、昭和五十三年度から市史編さん事業を推進して参りました。
あれから一六年の歳月が流れました。ゼロから出発した事業もすでに市内・市外から二万点にも及ぶ多数の資料を収集し、たくさんの刊行物を発行して参りました。刊行の都度、市内外の方々から温かな励ましやご指摘、ときにお叱りを受け、それをバネに今日まで続けて参りました。皆様からの声が編さん事業を動かしたことも度々です。市制二〇周年記念事業として市内全戸に配られた『北本のむかしばなし』は、より親しみやすい市史が欲しいと言う声によって実現したものです。好評を博した写真集『雑木林のあるまち』は、資料収集の過程で、市民の皆様から寄せられた多数の古い写真をもとに実現いたしました。現在は、市史の普及版であり児童生徒にも楽しんで読め、かつまた学習にも利用できる『学習歴史まんがダイジェスト版』の刊行事業も進行しております。
豊かな自然を専門家の先生とともに歩く「自然観察会」には、多くの市民の皆様や子どもたちが参加してくださいました。土曜休業が根付きつつある今日、社会教育事業の一つの試みの成功例かと考えるのは自画自賛でしょうか。
この度刊行となりました通史編は、一六年間の調査の集大成です。世界の動き、日本の動きと引き比ベながら読んでいただければ、より一層興味深いものとなることと存じます。市民の皆様の活用を期待するとともに、本書刊行にあたりご協力いただきました多くの方々に衷心からお礼申し上げます。

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