北本市史 通史編 近世

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監修にあたって
 北本市史監修者 大村 進
北本市史編さん事業が開始されてから一六年の歳月が経過しました。この間、市民の皆様の絶大なるご支援と関係各位のご理解により、順調にその事業を進めることができました。お陰様で、今日までに一三冊の調査報告書と五冊の資料編を刊行し、その間には、別冊編として『北本のむかしばなし』、写真集『雑木林のあるまち』、復刻『石戸村郷土誌』をも刊行し、市民の皆様のみならず市外の多数の方々からも高い評価を受けてまいりました。
さて、このたび『北本市史通史編I』が刊行のはこびとなりました。本巻は昨年上梓されました『北本市史通史編Ⅱ』と一連のものであり、自然・原始・古代・中世・近世をその内容としております。
北本市は、東京から五〇キロ圏に位置しながら豊かな自然と、すぐれた先人たちによって培われた歴史を残す街として広く知られてきました。その恵まれた自然環境や歴史・文化をしたって多くの人々が北本を第二の故郷として移り住み、今日の北本ができたと言えましょう。
本書は、多くの分野から構成され、各分野がさらにそれぞれ専門の研究者が執筆している関係上、私は監修者としての立場から、まず市民に愛される平易な市史編集を念頭において、各執筆者の記述の重複矛盾を避けつつもその特性を生かして市民の市史としての統一に努めました。ご多用ななかを献身的に執筆された方々をはじめ、資料を快く提供くださった市民各位、並びに資料収集や、執筆者間の連絡調整に献身的努力を払ってくれた編さん室職員の尽力に深く感謝の意を表します。
今後北本市では、市民の方々により読みやすく親しみ深い市史普及版や動植物誌の刊行計画もあります。既刊本と本書、さらにこれから刊行されるであろうそれらの書物が各方面で有効適切に利用され、北本市の自然や歴史に対する理解を深められるとともに愛郷心の涵養に役立てていただければ幸いと存じます。
終わりに、永年編さん事業の指導にあたられた福島章氏が、刊行を目前にして病いのためお亡くなりになりました。ここに生前のご指導に深く感謝し、事業の達成をご霊前にお誓いして、心からのご冥福をお祈り申し上げます。

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