北本市史 通史編 現代

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第2章 都市化から安定成長へ

第2節 北本市の発足と市政の展開

2 市政の展開

すすむまちつくり

写真38 乳幼児検診風景

昭和48年

総合振興計画に従って諸事業が始まった昭和五十二年三月と、諸事業が終わりつつあった昭和五十七年七月、市では住民一五〇〇名を無作為に抽出し、郵送調査法による「市民意識調査」を行い、それぞれ七〇〇名(回答率四七パーセント)、一一四八名(同七七パ—セント)の回答を得た。第一回にくらべ、第二回調査における回答率の上昇は、数年間にして住民の市政への関心、市民意識が高まったことを示すと同時に、「住民の目に映った北本市政」の一面をも示している。また、この時期が総合振興計画の実施時期と重なっていることからすれば、同計画に基づく諸事業の成果が、住民からどう評価されたかを知る一つの手がかりにもなるであろう。
表31は、「市に要望する施策」「重点的に整備して欲しい施設」に対する回答である。調査項目が錯綜(さくそう)してはいるが、ある傾向が認められよう。ごく大まかにいえば、昭和五十二年にはまだ未整備部分が多かったことを反映して、基本的な都市基盤の整備についての要望が集中しているが、昭和五十七年になると、保健・スポーツ施設、公園・緑地など、より豊かな生活を求めての要望へと変っていった、といえよう。下水道はまだ建設途上にあり、道路も歩車道の分離や安全対策、さらに予定道路の未開通など、未完成の施設や施策が少なからずあるが、少なくとも基本的な部分については、住民の一応の満足を得る程度に整備されたといえよう。それは第二回調査における「住みよさ」の問に対する、次のような回答によっても証明されるのである。
住みよい   二十.六パ—セント
まあ住みよい  五十五.一パーセント
やや住みにくい     十一.五パーセント
住みにくい    二.七パーセント
どちらともいえない    九.八パ—セント
無回答          〇.三パーセント
総合振興計画は、右のような住民の評価を得て終わり、次の十年間を目標とする第二次計画が策定された。同計画も第一次計画の目ざした「緑に囲まれた健康な文化都市」を目標に、未完成事業を継続する一方、新たに高まった住民要求にこたえる施策を実施中である。

表31 市民が望む施策と施設  (単位、%)
昭和52年昭和57年
施策基幹街路の整備30.1交通機関の充実38.6
股周辺の整備23.0保健医療の向上23.2
商店街の整備22.4道路の整備22.6
都市公圖の整備20.6自然保護21.6
スポーツ施設20.7
施設公共下水道15.4総合病院77.1
道路の整備13.0総合運動場27.1
社会福祉の充実10.8公 園26.1
遊び場の設置9.8公共下水道26.0
市街地の整備7.4市民ブール26.0
交通安全対策5.9

(『広報きたもと』№216、№392より作成)

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