北本市史 通史編 現代

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第2章 都市化から安定成長へ

第5節 商業の発展と商店街の再編成

1 大型店の進出と地域商業への影響

商店の増加と商業の発展
北本の商店数の推移をみると昭和三十五年ごろから次第に増加しはじめ、四十六年ごろから公団住宅入居人口の増加とほぼ足並みをそろえて、急速な増加を示すようになる。増加の勢いは昭和三十五年を基準にした場合、一〇年後の同四十五年が商店数で一・七倍、従業員で二・二倍となり、同六十三年には商店数で二・八倍、従業員に至っては七・七倍に達している。商店数の増加率より従業員数の増加率が著しく高いのは、大型店の進出や一般商店の近代化・大型化を反映した結果とみられる(図26参照)。
こうした店舗数、従業員数等の規模面での発展とともに、年間販売額もウナギのぼりに上昇し、四十五年には一ニ倍、五十一年には一四三倍、六十三年にはついに一八七倍にも達した。物価上昇分を見込んでも転入人口の社会増、消费生活の高度化と多様化を背景とする販売額の躍進は、目を見張るほどのものであった。
なお、昭和六十三年における商店数七七六店のうち卸売業一一パーセント、小売業七〇パーセント、飲食店一九パーセントとなっているが、年間販売額では卸売業が五三%と過半数を占め、小売業は四四パーセントに過ぎない(平成三年版『北本の統計』)。都市規模の大型化とともに、北本市の商業構成にも機能的な変化が現れているといえる。

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