北本市史 資料編 現代
第2章 北本の農業
第4節 畑地灌漑と水田土地改良事業
74 昭和四十二(一九六七)年八月 北袋神社下水田の深井戸揚水計画(『県費単独土地改良事業関係綴』)
趣意書
北袋神社下水田は耕作者皆さんの御承知のとおり天水田であって、干天の続くときは植付不能となり、又水不足による干害を受ける常習被害地であることは私達農家の経営の問題として考えなけれぱなりません。この水田を活用するため数本の井戸を掘さくしたが地下水に到達せず揚水不能のまゝ現在に立至っておりますので、ここに恒久的な施設として深井戸(概略一〇〇m)水中モーターポンプによる揚水を行い、かんがい用水の確保を計画しましたので耕作者の皆さんの御賛成をお願いする次第であります。
昭和四十二年八月一日
発起人
斉藤鈌作(ママ)㊞ 藤井義㊞ 斉藤茂二㊞
遠藤覚左衛門㊞ 斉藤利幸㊞ 滝瀬 智㊞
滝瀬 実㊞ 滝瀬雪次㊞ 滝瀬正蔵㊞
新井金作㊞ 井上正次郎㊞ 小沢 実㊞
林 岩吉㊞ □□□□□㊞
北袋下用水土地改良事業共同施行設立総会議事録
一、 | 開会の日時 | 昭和四十二年十二月四日 |
午前一一時三〇分 | ||
二、 | 開会の場所 | 発起人代表 斉藤利幸方 |
三、 | 会議を組織する者の数 | 二九名 |
四、 | 出席した者の氏名又は名称 | 別紙一のとおり |
五、 | 議事参与者 | 産業課長 井野貞次 |
六、 | 書記 | 産業課 諏訪利雄 |
七、 | 議事の要領 | |
会議事項 | てん末 | 賛否の数 |
---|---|---|
座長選任 | 互選の結果斉藤利幸座長に選任さる | |
議事録署名人選任 | 座長会議に諮り、滝瀬智・斉藤誠作を選任する | |
第一号議案 | 規約制定に関する件 | |
参与者規約につき逐条毎に説明 | ||
質疑応答あり | 全員賛成 | |
第二号議案 | 役員選任の件 | |
規約に基づき委員一四名選任委員の中より斉藤利幸委員長に推薦 | 全員賛成 | |
委員長就任 | 座長の任務終了、規約に基づき委員長議長に就任 | |
第三号議案 | 事業計画の承認を求むる件 | |
上程の上説明、質疑応答あり | 全員賛成 | |
第四号議案 | 収支予算承認を求むる件 | |
上程内容説明、工事費・事務費の取扱ひ並に現金等の預入金融機関の選定の要素等説明、質疑応答 | 全員賛成 | |
第五号議案 | 農林漁業資金借入、農協より一時借入一括上程 | |
第六号議案 | 趣旨内容説明の後、質疑応答 | 全員賛成 |
第七号議案 | 地積割に似って賦課徴収する旨を説明、了承するが事務費及び水利費等今後の徴収に若干検討を要する点あり、これを委員会に諮り細部決定することとする | 全員賛成 |
八、 | 決議事項 | 工事の方法は請負とすることに議決 |
九、 | 閉会の日時 | 一二月四日 午後一時四五分 |
昭和四十二年十二月四日
議長 斉藤利幸㊞
署名押印人 斉藤誠作㊞
滝瀬 智㊞
第三号議案
事業計画
本地区の水田にはかんがい用水の施設全く無く天水に依存し、一度干ばっともなれば植付不能となり常習被害地帯となっております。この障害を除却して作柄の安定を図る為耕作者の共同施行により深井戸を掘るものであります。
井戸の深さ 一〇〇m
ケーシング 一六〇㎜
モーター出力 七・五kw
第四号議案 別紙
第五号議案
農林漁業資金借入について
昭和四十二年度において事業資金は充てるため次のとおり借入する
一、借入額 四五万円以内
二、借入先 北本町農業協同組合
三、利率 三分五厘
四、償還方法 二ヶ年据置五ヶ年償還
第四号議案
北袋下用水土地改良事業共同施行
収支予算書(案)
収入の部
科目 | 説明種目 | 金額 | 説明 |
---|---|---|---|
一、組合費 | 二六〇、〇〇〇 | ||
賦課金 | 二六〇、〇〇〇 | ||
二、補助金 | 一、〇四〇、〇〇〇 | ||
県補助金 | 七四〇、〇〇〇 | 県補助金 | |
市町村補助金 | 三〇〇、〇〇〇 | 北本町、鴻ノ巣市補助金 | |
三、借入金 | 四五〇、〇〇〇 | ||
借入金 | 四五〇、〇〇〇 | 農林漁業資金 | |
四、雑収入 | 一、〇〇〇 | ||
予(預)金利子 | 一、〇〇〇 | ||
合計 | 一、七五一、〇〇〇 |