実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第2編 「わぁ、つくしんぼみたい、わたしのおうち」
   あそびの学校が歩んだ十三年

七 楽しくなればついてくる子供たち

ルール違反は許さない
私たちは、ガキ大将の掟として、ルール違反は許さない。「約束事は守るためにある」ことを最初に教える。約束を破ることは、メンバーみんなに迷惑をかけることになるからだ。ルールはたくさんの人がいっしょに行動するときに、事故や怪我をしないための「大切な決まりごと」である。一見自分勝手な行動ばかりをしているようでも、子供たちは、説明をして納得させてから行動開始すれば、必ず理解して守ってくれる。信じてやれば子供たちはついてくる。
むしろルール違反は、大人のほうが犯しやすい。大人は、自分で判断をして行動してしまうからだ。子供たちはそうではない、きちんと順序だてて話せば理解できる。もし、間違った場合は、その場で叱ってやればいい。なぜ叱られたのかはちゃんとわかっている。生命に危険が及びそうな場合や、他人を傷つけてしまいそうなルール違反のとき、私たちは遠慮なく子供をたたくことがある。
世間では、体罰がどうとかという人もいるだろう。だが、私たちは「これだけは見逃してはいけない」というときは、躊躇なく体罰を実施する。子供たちも、それほど重要なルール違反をしたのだと、正面から受け止める知識は持っているのである。
世間では「破るからルールがある」という意見と「守るからルールがある」という意見がある。われわれは後者の意見を尊重する。守れないルールはそれ自体ルールとはいえないし、ルールにする意味がない。われわれガキ大将グループでは、ルールといわずあえて「掟」という。厳しく守らなければならない、厳正なものであると位置付けている。

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