実録まちづくりにかける集団
第2編 「わぁ、つくしんぼみたい、わたしのおうち」
あそびの学校が歩んだ十三年
九 ゆめづくり・ひとづくり・まちづくり
人間はいつでも、永遠に夢見る少年でいたいものなのだと、私たちは思っている。あきらめて投げ出してしまうことなく、やってみたいことには、いつでも挑戦する。失敗すれば、どうしたら成功するかを考える。振り向いても何にもでてこないが、失敗の原因がわかれば、成功への道が開ける。いつでもたくさんの夢を見る少年を育て、夢を広げられる未来を作りたい。そのことが、次代をになう青少年の育成活動そのものであり、自分たちのための夢づくりでもある。夢づくりが人を育て、人が育てばすばらしい町を作ることができる。このことが北本市青少年育成市民会議の究極の目的でもある。最初は共鳴する数人の指導者たちが、遮二無二取り組んだいくつかの事業でも、年を重ねるごとに内容に重さが加わり、参加してくる市民の数も増えた。徐々にではあっても、指導者としてのリーダー育成が実り、ともに喜びを分かち合う、仲間の輪が広がっていることがすばらしい。何にもとらわれず、強制されて集まるのではなく、お互いが「出来ることを、出来るときに、出来るだけ」、精一杯続けていることが、長続きさせている源であろう。
北本市では、青少年育成市民会議が目指すものを基本として、「あそびの学校」や「北本太鼓かばざくら」の活動は進められている。同じまちに住む青少年の一人一人が、自分の夢と目標を持ち、体験を通して生きることのすばらしさを学んでもらえるなら、きっとすばらしいまちづくりにつながる。いや、つながらなければ、何のための活動かわからないではないか。