北本市の埋蔵文化財

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宮岡氷川神社前遺跡発掘調査報告

早川智明 吉川国男 石井幸雄
岩井住男 土肥 孝

4. 遺構

 (2) 第二次調査地点の遺構

土層の堆積層序は、客土(荒川の河川敷の氾濫土)、黒色土層、 ローム漸移層、 ローム層であり、きわめて単純な層序を示している。地表は、東から西に向かって(谷頭方向)わずかに傾斜しているが、グリットの断面を観察すると、この傾斜はローム層ではほとんど見られず、 ローム漸移層から上でより著しい。
遺物は黒色土から漸移層にかけて包含していたが、黒色土は安行ⅢC式土器を主体とする包含層である。ローム漸移層は暗褐色土層(上)と褐色土層(下)に細分できそうであり、暗褐色土層中からは安行Ⅱ式・加曾利E式などが出土し、褐色土層中からは加曾利E式土器が出土した。

第6図 溝および竪穴遺構

第7図 第二次調査地点土層断面図
 ①A1~8土層断面図 ②E1~8土層断面図 ③2A~H土層断面図 ④6A~G土層断面図
 Ⅰ荒川からの客土 Ⅱ黒色土層 Ⅲ暗褐色土層 Ⅳ褐色土層 Ⅴ淡褐色ローム層 ▩焼土層

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