北本の植物

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北本市内の保護を要する野生植物について

3.絶滅に瀕しているものの保護

①実験的栽培の例
せんぶり(りんどう科)

せんぶり

☆市内での生育状況
かつては山林のいたるところに生育していたが、山林の荒廃にともないほとんど姿を消し、現在では僅かに残存している。
☆播種
種子を12月上中旬にとり、保存しないで直ちに播種する。(翌春まで保存して播種すると多くの場合発芽しない。)赤土をよく固め、その上にばらまき、更にこれをよく圧しておくとよい。種子がきわめて小さいので(直径0.3 mm位)土をかけてしまうと発芽しにくいと思われる。しかも霜柱などで土がもちあげられぬように保温の装置をしたらばと思われる。(落葉などの上におちたものは発芽しにくい。現在山林から姿を消したのはこれがおもな原因であろう。)
☆発芽
  室内 翌年2月には発芽する。
  室外 翌年5月〜6月には発芽する。
☆生長
発芽は双莱だがやがてロゼット状に生長し、その年は葉の数を増す。(その年のうちは高く生成しない。また開花もしない。)根は長く育つ。やがて冬になると葉は枯れ根だけ残る。発芽の翌年(室内では2月頃より、室外では4月〜5月)に頂芽が伸び始め、7月頃まで上20 cm〜2 5 cm くらいまで生育する。
☆開花・結実
9月〜10月にはつぼみがよくわかるようになり、10月〜11月に開花し、11月下旬〜12中旬にかけて結実し植物体は枯れる。
☆栽培上の注意
日当りのよい方が太く丈夫に育つ。夏水分が多すぎると枯れてしまうことがある。(ただ乾燥しすぎてもだめである。)実は熟すると灰色〜黒色となる。山林等に適地があり、かつ手入れをよくすれば大規模に栽培できると思われる。

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