北本のむかしばなし くらしをつたえる話
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アカドロとクロマサ
同じ市内でも、土地のせいしつがちがうので、人びとは土のせいしつに合わせて作物を作りました。
注
(1)土は、赤みがかった色………関東地方 の台地や丘陵地 をおおっている赤土。赤城 や榛名 、浅間山 などのふんかによる火山灰 がつもったもので関東ローム層 という。
北本ではどんな作物が作られているのでしょうか。
ダイコン、ニンジン、サトイモ、それにむかしは、ダイズなども作りました。サツマイモも作りました。
ところで、サツマイモとそのほかの作物とでは、よくとれる場所がちがっています。サツマイモを作っているのは、どのあたりでしょうか。
サツマイモを作ったのは、荒井・高尾あたりの畑です。台地の中ほどのこのあたりの土は、赤みがかった色をしています。秋から冬にかけてはからっ風ですなぼこりがまいあがり、しも柱も高く立つので、
ダイコン・ニンジン・サトイモなどの野菜やダイズがよくとれるのは、北中丸・宮内・石戸宿などの少しひくい土地の黒ずんだ重い土のところです。人びとはそれをクロマサとよんでいます。クロマサはサツマイモを作るには向いておらず、ここでは水っぽくてあまみの少ないものしかできませんでした。
注
(1)土は、赤みがかった色………