北本市史 資料編 原始

全般 >> 北本市史 >> 資料編 >> 原始

はじめに
原始編で扱った時代範囲は、北本に人が住みはじめた旧石器時代から平安時代末期までである。北本市内に所在する、または過去に所在した遺跡や遺物について、ここではあくまでも考古学の立場から取り上げようとするものである。したがって、古代に属する文献史料については、この編では扱わず古代・中世編の方で扱うことにした。
原始編で対象とした資料は、昭和六十三年までに発掘調査された遺跡、所在分布調査で確認された遺跡、過去の地誌・歴史書類などに紹介された遺跡、および出土遺物などである。
原始編の構成は、第一章の「北本の遺跡概観」と第二章の「遺跡の概要」からなる。第一章では、まず北本市内の遺跡や遺物が、どのような経過をたどって認識・研究されてきたかを略述し、そのあとで市内の遺跡の所在状況や特色などについて概観する。
第二章では、市内に所在する遺跡を、河川の水系流域別に取り上げ、所在地・立地・時代・性格・遺構・遺物等について説明する。
本書では、時代別に遺跡を取り上げるという手法はとらず、あくまで土地に結びついた文化財の観察記録に力点をおいたため、重なる時代の複合遺跡であってもー遺跡として、遺跡ごとに記述することにした。説明文の分量は、当然のことながら、発掘調査が行われた遺跡については多く、所在分布調査だけで認識されたような遺跡については少ない。
資料編の性格上、客観的事実の記載を重視したので、文章が堅苦しく、単調なものになってしまっている点をご了解願いたい。

<< 前のページに戻る