実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第3編 「鼓群奮闘」
   北本太古かばざくら五千日の活動記録

第5章 北本の新しい文化作り

結成十周年記念コンサート
平成九年に自主コンサートを実施し、翌年は二度目のアメリカ公演と大きな事業が毎年続いていたが、平成十一年は北本太鼓が発足して一〇年を迎えた。大きな節目の年には、なんとしてもコンサートを開きたいと考えていた。前年の自主コンサートで大体の感触をつかんでいたことから、比較的スムーズに開催にこぎつけることができた。この年のゲストには、地元に古くから伝わるお囃子を取り込むことになった。
幸い、北本太鼓も所属する埼玉太鼓連盟で、副会長を務めておられる鯨井重秋が主宰する、「荒井囃子保存会」が北本にあった。われわれの依頼に快く応えていただくことができた。
お囃子と組和太鼓は大変似通ってはいるが、内容に大きな違いがある。組和太鼓はそれだけでも演奏活動はできるが、お囃子は、本来お祭りなどイベントの引きたて役として使われてきただけに、舞台を務めるとなると、さまざまな工夫が要求されるようである。鯨井重秋は自ら篠笛を操り太鼓をたたく。そこにオカメヒョットコや獅子などの踊りをとりこみ、すばらしい舞台を構成している。さすが伝統芸能として一〇〇年近くも続いているだけの内容を持っている。われわれは、再び大きな財産を手に入れることができた。

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