実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第3編 「鼓群奮闘」
   北本太古かばざくら五千日の活動記録

第5章 北本の新しい文化作り

熟年組登
生涯学習として取り組んでいる北本太鼓かばざくらは、これまで育成活動として子供たちや青年男女を対象としていたが、中高年女子の有志から
「どうしても太鼓を習いたいので塾を開いてほしい」
との申し入れがあったことから、特別に熟年コースを取り入れることとした。
どうせ冷やかしかという思いもあったが、募集をして驚いた。なんと五十代・六十代の女性が二〇人ほど応募してきたのである。
「こんなチャンスを待っていた」と、えらく熱っぽい。これまでの塾の経験から、多分半分は落伍するだろうという読みで全員を受け入れた。ところがどうしたことか脱落者がいない。
一〇回コースを修了し入団希望者は、団員として受け入れようということになり、呼びかけると、これまた驚き十八名が入団してしまった。これには、指導にあたった行田も半ば呆れ顔であった。しかし、女性の熟年パワーというのはものすごい。自分達で連絡網を作り、お互い励ましあって脱落者を作らないようにしている。
覚えは決して早くないが、太鼓をたたくことが楽しくて仕方ないという。まさか、この熟年パワーが、団の活動を支える力に育つとはその頃思いもしなかった。

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