北本市史 資料編 現代

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第1章 政治・行政

第1節 戦後の村政

4 町村合併

17 昭和二十九(一九五四)年七月 北本宿・常光村町村合併打合会(二)
  (『北本宿村常光村合併促進協議会綴』)
     北本宿村・常光村合併打合会
日 時 七月七日午後二時四〇分
場 所 北本宿村役場会議室
出席者
 北本宿村=村長、助役、副議長、根岸・田島忠・新井馨
 常光村=村長、助役、議長、副議長、大塚福・小山幸
 (中略)
 常光村側より合併について左記のとおり経過報告あり。
北本宿及常光村の合併問題については大字上谷の一部を除いては賛成の意向が強く、合併問題も急速に進転(展カ)するものと思は(わ)れたが、去る七月六日大字常光地区にての部落民の会議の際、鴻巣町と合同すべしとの意見多く、無記名投票の結果も鴻巣との合併賛成の票が僅か乍ら多い結果となり(中略)村当局も当惑している状態である。
住民は村当局は北本宿との合併に決めていると誤解しているので(中略)、今此処で両村の合併問題について進行させる事は一層村民の感情を悪くするので、暫くの間両村との合同会議をさけ、常光村としては合併について村民を啓蒙し、円満に全村挙って両村の合併に進んで行きたい。
 尚常光村民の鴻巣町との合併の機運は左の諸点からである。
一、鴻巣町と合併すれば鴻巣町へは四ヶ村が合併している関係上常光村へ支所を設置してくれるので、村民は便宣(利カ)であり、仲間がいるので心強いとの見解。
 註(常光村長は右に対し支所を置いては合併の意義をなさないので鴻巣へ合併しても当分は支所は置くがその内支所は廃されるものであると説明した由)
二、鴻巣町は高等学校もあり、教育施設も整っており、子弟が高校に入学する場合は鴻巣へ合併した方が入学率が良いとの見解。
三、用水の関係について笠原・箕田・田間宮村との関係があり、合併すれば一町となるので、水利関係の円滑が図れると解している。

常光村大字上谷の住民は分村してまでも鴻巣町とは合併したくないとの由。
常光村より本日会議に参った者は北本宿村との合併に賛成している者であるが、村民の意向を充分に汲み入れ、合併後の運営に支障を来さない様、村民に啓蒙する為、両村の合併問題については暫く余裕期間を置いて発足したい旨挨拶あり。
北本宿村長は本村は鴻巣町との合併は村民の意向から絶対にしない旨常光村長に発表す。

閉議 四時二十五分


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