北本市史 資料編 現代

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第6章 教育と文化

第2節 学校教育施設の拡充

172 昭和四十一(一九六六)年六月 北本中学校プール建設を必要とする理由書
  (『プール建設関係綴』)
     建設を必要とする理由書
町内既設プールの状況
 夏季における児童、生徒達の生活は水と切りはなして考えられない程、親しみ深いものであるが、北本町立小中学校にはプールの設置校が一校もない。又、町内に公営のプールも設置されていない。したがって学校では、毎年夏季になると桶川町内にある会社のプールを借用して児童生徒に利用させてもらっている現況で、一人当りの使用時間は極めて僅かであり、学校側並びにPTA等から早急にプール設置方を要望されている。
河川利用の可否
 北本町は西に荒川、東に元荒川の支流赤堀川が流れているが、両河川とも誠に危険で当町では全面的に河川での水泳を禁止している。
 まず荒川は砂、砂利の乱掘によって河床が至るところ深いくぼみが多く、過ぐる昭和三八年には管内小中学校で一時に四人の児童生徒がこのくぼみにはまって水の犠牲となった事故もあって誠に危険なので、同川での水泳は厳禁している。又、赤堀川は最近は沿線の工場や住宅から流出される汚水や農業薬剤の混入等のために川水が甚だしく汚染しており衛生面から、この川も水泳を禁止している。その他の用水堀も総て同様で全面的に禁止している状況で、安心して泳げる場所は北本町内には現在一ヶ所もない。
水泳プール建設の目的
 事故を未然に防ぎ、水泳や水遊びから児童、生徒及び住民の尊い人命を守ると同時に、身体のあらゆる機能を伸ばし、健全なる精神、健康な身体の人間育成を目的とする。
 尚、地域住民の永年にわたる、建設の熱烈な要望にこたえたい。
  昭和四一年六月一〇日
    埼玉県北足立郡北本町長 斉藤 隆

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