実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第3編 「鼓群奮闘」
   北本太古かばざくら五千日の活動記録

第2章 海をわたった「北本太鼓」

参加者による感想文(順不同)
かばざくらだんアメリカ公えん 島田 拓弥
ぼくがアメリカへ行く時または行く前の思い出は、まず、トランクを転がしたことです。上野で、スカイライナー乗場まで行くのが大変おもしろかったです。
スカイライナーに乗り、成田空港に着いた時は、きんちょうしました。そして、出国しんさをしました。それからが長かったです。いつになったら出発するのか、待ちどおしくなりました。飛行機に乗ると、さすがにきんちょうしました。りりくした時は、つい落が心配でしたが、だんだんなれてきました。着りくの時は、耳がとてもいたくなってつらかったです。
アメリカでの1日目は、かんこうでした。
二日目は、プレーリーハイスクールで太こをたたきました。ここが、一番もり上がって、よかった所です。そして次は、メインステージに行きました。
メインステージでは、高校よりももり上がりませんでした。
三日目は、ガイザーミドルスクールで太こをたたきました。もり上がりは、まあまあでした。
最後のステージはあまりもり上がりませんでした。でも、楽しかったです。
ローズフェスティバル参加の旅 島田 裕充
あまり関係のない話でもあるけど、行くときに持ってく荷物が重くて行く前からかなりつかれてしまって、大変でした。
飛行機に乗り、離陸するときが、なぜだかわからないけど、おもしろかったです。
そして、飛行機でおよそ九時間、アメリカに着きました。そして、その日は、観光だけして終わりました。その日に気付いたことは、アメリカは日が長いこと、アメリカの貨物列車は車両がとてつもなく長いこと、アメリカのスーパーの天井が高いこと、です。
そして次の日は、僕達の本当の目的を初めてやる日でした。最初、やる前はきんちょうしてたけど、やっている最中は、落ち着いてできました。その最初に公演した、プレーリー高校がいちばんもり上がってて、いちばん印象に残っています。しかし、ほかの所でやったときも、みんなけっこうもり上がっていて、プレーリー高校でやったときみたいに、楽しくできました。
ポートランドの街の中でもいろいろなものを見ました。ビルの上にのっかっている大きなカニのもけいや、大きな像など、見あきませんでした。 でも、最後の心残りがあります。それは、最後の公演のときです。最後なんだからけっこう人がいるかなあと思いながらドキドキしてて、ステージを見てズッコケました。結局、演奏しているときは太鼓の音以外しずかでした。
めったにできない経験だったので、いまでもまだわすれられません。いい勉強になりました。
ローズフェスティバル参加の旅 島田 敏子
成田空港を飛び立ち九時間。アメリカ、ポートランド空港に到着しました。息子二人は、海外はもちろん、飛行機に乗った事が初めてでしたので多少緊張ぎみでしたが、これから体験する事への興味が大きくふくらんでいる様でした。
今回の太鼓の公演は、ローズフェスティバルだけでなく地元の学校でも行われました。
到着後最初の公演は、プレーリーハイスクールでしたが、やはりアメリカだなという感じでした。というのは、曲が終わる度に拍手だけでなく身体全体で声援してくれるのです。おそらく太鼓をたたく皆さんの手にも力が入ったのではないでしょうか。客席にいた私も本当に感激してしまいました。また、ワークショップと言う方法もたいへん良かったと思います。あちらの学校の先生も参加され、全員がひとつになってリズムをとっていました。
その後、ローズフェスティバルの会場での公演も特設ステージには観客が多数集まり、大きな盛り上がりを見せていました。
ガイザーミドルスクールでの公演、そしてローズフェスティバル会場での公演と、毎日が移動と演奏の繰り返しでしたが、公演の回数を重ねるごとに子供達のたたき方にも自信があふれ、全員の呼吸がぴったり合っていたように思います。もちろん大人の演奏もすばらしく、日本での練習の成果が十分出たのではないでしょうか。
アメリカでの一日はあっという間で、日が長いこともあってか気が付くと夜中の十二時過ぎであったりしましたが、無事日程をこなすことができ、かばざくら団の皆さん、本当にご苦労様でした。そして、親子揃ってこんな素晴らしい体験をさせていただき、関係者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
ローズフェスティバル参加の旅に参加して 島田 忠佑
出発前には、せっかくオレゴン州へ行くのだから雄大であろう自然を満喫できるスケジュールであれば良いのにという、多少の観光気分もありましたが、この度のローズフェスティバル並びに現地の学校での公演を通して、観光旅行では味わうことのできないであろう数多くの貴重な経験をすることができました。
「木を見て森を語る」に陥ってしまうことになるかもしれませんが、まず第一に感じたことは、アメリカ人と日本人の気質の違いです。日本においても我々「北本太鼓かばざくら」は数多くの演奏を行ってきましたが、その時と聴衆の反応に大きな違いがありました。日本人は「静」であり、アメリカ人は「動」であると言えるでしょう。日本での公演では、聴衆は「聞く」という姿勢ですが、アメリカでの公演では「一緒に楽しむ(体感する)」姿を感じました。また、ローズフェスティバルの会場以外にも、プレーリーハイスクールとガイザーミドルスクールにおいても演奏とワークショップを行い、合間に学校見学を若干することができました。その際にも日本の学校との違いを垣間見ることができました。最初はある種まとまりの無さを感じましたが、個人のときと集団のときとのめりはりがあり、TPOをわきまえている様に感じました。ワークショップでは生徒も先生も極めて積極的に参加し、一緒に楽しんでいる様に見受けられました。
今回の数回にわたる公演において多くの賞賛を頂き最初は緊張しましたが、その後は気持ち良く演奏することができました。しかし、私個人としましては賞賛に値する実力があるとは思えず、面映ゆい気持ちであり、賞賛に値する実力を身に付けなければと痛切に感じました。
最後に、今回の企画に影日向となってご尽力いただいた関係各位の改めて感謝申し上げますと共に、今回のローズフェスティバルの旅に親子四人で参加して、オレゴンの自然の雄大さの一端を体感することができたことと、観光旅行では味わうことのできないであろう貴重な体験を共有することができたことの感激を今更ながら感じており、再度この様な機会があればと願っております。
かばざくら海外公演に参加して  近藤 由希子
かばざくらの海外公演ということで、アメリカのオレゴン州へ行っていた六日間は私にとって夢のような日々でした。いくら楽しかったといっても言葉ではいい表せないようなものです。
受験生だったので、少し後ろめたさもあったけど、幸い勉強の遅れはどうにかなりそうだし、定期テストと重ならなかったことにホッとしています。
ローズフェスティバルでの公演は、毎回どこか間違えていたのですが、聞いてる人たちののりが良かったからなのか、知ってる人などいなかったからなのか日本でやるときより緊張の度合が少なかったです。はっぴ姿でのみんながそろっている写真を一枚撮りたいと思ったのは私だけでしょうか。
高校への訪問は、校内見学をして、友だちができたし、ワークショップも盛り上がりとても楽しいひとときでした。
中学・高校への訪問、ローズフェスティバルでの公演、市内観光、ホテルでの事、アメリカでの全ての出き事は、どれをとってもすばらしい思い出の一つです。
英会話ができたことも、うれしかったのですが、今でもなお、もっとたくさん話しておけばよかったと後悔しています。
もし、また今度、海外公演なんてことで海外に行くことになったなら、そのときまでに英会話をマスターしておき、色々な話がしたいです。
ローズフェスティバルに参加して 阿部 和正
北本太鼓が発足して六年が過ぎ、今回初めて、アメリカにて発表の場が与えられ、二十数名の団員の皆様と一緒に参加させていただき、とても貴重な体験をさせていただきました。以前から心痛の種であった、北本太鼓には動きが全くなく、見ている人へのアピール度が足りないことが大分吹っ切れた気がします。和太鼓の演奏というとどうしてもその音楽性より、打ち方や振り付け的部分で観客を引きつけるパターンがほとんどだからです。
しかし、今回の何回かのステージから見ていると、その音楽性、単純なリズムの繰り返しではない、一つの曲として聞いていただけた人がかなりいたことに、大変うれしく思い、こんな落ちこぼれの私ももっと研鑽を積み、見せる太鼓でなく聞かせる太鼓をめざして、これからも頑張らねばと改めて思いました。しかし、これがまた難しいんだなぁー。
アメリカ公演 吉住 佳都子
九十六年六月・アメリカ・オレゴン州のローズフェスティバルに参加した。私にとって、思いもよらない出来事だった。たくさんの太鼓と共に空路アメリカに向かう。現地に着いた時の感覚はよく覚えている。全く実感が湧かなかったのだ。太鼓の包みをほどいている時も「私はどこで何をしているんだろう…」と不思議だった。この感覚はしばらく続き、もう一つ雰囲気に乗りきれない自分をもどかしく感じていた。それがある時「アメリカで太鼓をたたいている」という喜びが突然湧いてきた。
ガイザー中学での演奏とワークショップを終えたときだった。太鼓をたたいているとき、とにかく楽しかった。団長から「今日はもっと笑って楽しくたたくように」と指示が有り、そのおかげでとてもリラックスできた。
たくさんの生徒を前にして、何だかとても嬉しくなる。演奏がはじまる。客席を見るのが楽しく嬉しい。こんな気持ちで太鼓をたたくのは初めて。一曲終わるごとの大きな大きな拍手をうけながら「ここはアメリカなんだ!」と一人心の中で盛り上がっていた。大きな拍手と歓声を全身に受けこの感動はきっと忘れられないなあと感じていた。
感動したことをあげるとキリがないが、その幾つかは、ローズフェスティバル・キッズステージでの夜の演奏、高校と中学でのワークショップでの盛り上がり、それとかばざくらのメンバーのみんなと大人子供の隔たりなく仲良しになれたこと、太鼓をたたく楽しさを味わったこと、太鼓が好きと心から思ったこと、どれもが大きな喜びだった。
今回の旅に参加できた幸運、そしてかかわった方々に対して、感謝の気持ちでいっぱいです。「太鼓をやっててよかった」この一言がすべてです。

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