デーノタメ遺跡 調査の概要

社会3 >> デーノタメ遺跡 >> 調査の概要 >>

第3章 調査の概要

第3節 台地上の調査(第1次調査~第3次調査)

1 調査の概要
第1~3次調査は遺跡のほぼ中央部、低地が大きく湾入する屈曲部を北端として、ここから南部へ幅約18m、長さ約150m、総調査面積で約2,470㎡を対象にした。調査はソフトローム層上面を遺構確認面として約40~50cmの厚さで堆積する表土層をあらかじめ除去して行った。その結果、縄文時代の住居跡群は中期の住居跡23軒、後期の住居跡1軒が検出された(第7図、写真10・11)。 土坑は調査区全域で確認されており、時期は中期、後期が混在するが、斜面部の低地に近いエリアに後期の土坑が分布する傾向にある。また、これ以外に屋外埋甕炉、伏甕なども確認されている。
調査において出土した土器、石器類はコンテナで約130箱に及ぶ。これらのうち土器はおよそ勝坂Ⅲ式期~加曾利EⅡ式期を中心として加曾利BⅠ式期を含み、他の時期の遺物は少ない。
なお、中世の遺構群が第1次調査区を中心に検出されている。特に大型の地下式坑とその周囲に展開する方形竪穴状遺構群の分布は顕著であり、近世では溝跡、井戸跡等が若干検出されている。

写真10 第1次調査区全景

写真11 第2次調査区全景



第7図 第1次~第3次調査区


<< 前のページに戻る